果たしてマレー語は完璧なのか
ほぼ1年が経とうとしているので、マレー語について振り返ってみた。
結論から言うと、マレー語は 完璧では無い だ。
ただ活動・仕事をする上で支障のないレベルであり、生活をするには全く問題ない。
マレー語は全くの新しい言語で、学習した期間は約1年と2ヶ月。
<日本>
2ヶ月半 JICAの訓練所でほぼ毎日5時間〜6時間学習。計200時間強
<マレーシア>
1ヶ月弱 マレーシアの首都KLで学習。週5で1日5時間くらい。
約11ヶ月 配属先で現地の人たちと働く
まず日本では先生1人に対して生徒2人のほぼマンツーマン。日曜を除く月から土まで朝から夕方まで。
マレーシアに住み始めて首都にいる間は2週間弱のホームステイもありつつ、生きたマレー語に浸かっていく。
習ったマレー語はあくまでベーシックなもので現地で使われているマレー語はいわゆる口語的なマレー語。発音や使う単語のチョイスが異なる。
配属先はマレーシア北部で訛りある地域。
単語がそもそも違うというものがたくさんある。(日本でいう沖縄や東北地域とかのイメージ。)
首都までに勉強していたマレー語が全く通用しないとう衝撃と言葉の壁にぶち当たる。
そこから慣れてある程度喋れるようになったのだが、個人的なポイントを振り返って見ようと思う。
まず、これは特に最近英語を教えている人たちや、英語が話せる人たちがよく言っているし、僕も同意なことがあって、 第2言語は完璧には喋れない と言うこと。
これは本当にそう思う。ただもちろん自分も勉強し始めた当初はマレー語めちゃくちゃ勉強してネイティヴに近いくらいに話せるようになってやる!と思っていた。
が、この気持ちは任地の北部に派遣されて初日で砕かれた。
それまでは先生と話をしたりする中である程度喋れるようになったと思っていた。
ただ先にも書いたように、彼らが喋っている言語が全くわからない、聞き取れない。
単語の1つも聞き取れないのだ。
なので、大人数で昼食に行った時なんて全く話には入れないってことが多かった。
なんとなく、話している人の表情や、周りの反応なんかで全く分かっていないのに、笑ったりしていた。いわゆる日本人が得意な 空気を読む っていうやつ。
それから2週間くらいは少し塞ぎ込んだ部分もあったのだけれど、そんな僕を救ってくれたのが 出川イングリッシュ だ。また大リーグで活躍している(していた?)川崎ムネリン選手。
彼らは紛れもない天才で、彼らの メンタルこそがマジで大事 だと思った。
それからは出来るだけ話すことを心がけていた。
あと、具体的に実践していたのは、
<頻出単語を拾う>
これは日頃からめちゃくちゃ意識する訳ではないのだけれど、会話の中でよく聞くなあと思う単語をなんとなく掴んでおく。最初はスペルも分からないし、意味も分からないのだけれど、とにかく 耳で音で単語を拾う、覚えておく というイメージ。
そしてその単語をなんとなく発音して友人に意味を聞く。それで意味がわかって、スペルがわかると、会話の中で今まで聞き取れていなかったピースが1つはまったかのようにめちゃくちゃ聞き取れるようになる。
それにこれは頻出単語であるから、会話の中に出てくることが多い。それ故自分も会話の中ですぐに実践して使うことができる。
自分の場合は頻出単語で分からなかった単語は半年以降にたくさん出てきて、その多くは訛りだった。ただ、彼らの会話はほとんどが訛りで構成されていたのだ。
<テキストのやり取りの中で覚えていく>
こちらに来てWhatsApp などで友人と話をしたり、何かのグループに入ったりすると色々な生きたマレー語が出てくる。それがこちらのナチュラルなマレー語であるから、それらそのままコピーして使って友人たちと会話をするとことをしていた。またショートフォームに関してもそう。新しく出て来たものはその返事で速攻使ったりして自分のものにしていった。
これは自分の中では結構有効なマレー語の上達方法の1つだったと思う。
<階段を登る瞬間を待つ>
これは時間任せというか、人任せ的なところもあるのだけれど、ある日突然レベルアップする日がくる。その時をひたすら信じて待つということ。言語なのですぐには上達しない。だけれど、日々のやり取りの中や車でラジオを聞いていたりしていて、急に言葉がスッと入ってくる習慣がある。
その 階段を登る瞬間 を気長に待つだけ。つまり焦らず、時間任せにするということ。
また全ての会話を理解しようと思ったらかなり疲れるので、大事そうだなとか、何か聞かれているなと思った部分だけ聴きとるように取捨選択をしていく。
そもそも日本語に全て当てはめるのは難しいと思ってるから、単語の醸し出す雰囲気で読み取ることもある。
<真似、コピーをする>
これはいわゆる モノマネをする というもの。同僚の喋り方、ラジオの喋り方など、発音や強弱の仕方などを綺麗そのままそっくり真似をする。オウム返しみたいなものだ。
彼らの話し方や文章の組み立て方などはある程度の定型フォーマットのようなものがあったりする。なので、その句、1節をそのまま真似をするだけである。
これも半年くらい経ったあたりから出来るようになったと思う。
<とにかく喋ること>
あとはやはりとにかく 喋る ことだ。友達を出来るだけ作って、喋り掛ける。そんなこと出来んのかって思っていたことの1つで、朝食を外に食べに行って相席になった人に話しかけることもしていた。(もちろん毎回ではないし、たまたま席が一緒になった時だけ)あと自分の場合はラッキーなことにサッカーを通して友人ができたので、彼らと会話をしたり、同僚の人たちとはかなり色んな話をした。タクシーの運転手にも話しかけた。(自己紹介の練習になる)
現地の人たちはそもそも話好きでフレンドリーな性格にも助けられた。
加えて活動が学校の全校生徒の前で1時間とかの講義をすることがメインだった為、嫌でも必ず喋らなければならない。
ただ間違えることを恐れなかった。(いや、正確には恐れはゼロではなかったけど、恐れないようにしていた)生徒たちは素直だから、僕の単語や発音が間違っていると、真似をしたり、笑ったりしてくる。多少はムッとしてしまうのだけれど、逆にどういう発音をするのか、単語は何か、をその場で生徒に聞く。
特にRとLの発音の違いを訂正された時は何回も言い直しをした。ただこうやって生徒たちが指摘をしたり笑ったりしてくれているのは良いことだとも考えていた。
彼らがちゃんと話を聞いてくれている証拠でもあったからだ。
と、以上が自分が実践していたマレー語の習得方法。
これは日本語以外の言語を習得する際に結構使える方法と思っている。
ちなみにマレーシア人でもあそこの州のマレー語は分からないと言っているぐらいなので、日本人である私が日本語訛りのマレー語なのも当然であり、それでいいと思っている。
現在も継続して英語の勉強をしているが、やはり現地に1年でもいいから言った方が早く習得できると思っている。それも完璧なものではなく、日本人訛りの英語を。
綺麗な英語を喋るに越したことはないが、それぞれの英語が全て同じではなく、全世界で英語を喋る人たち同士でも訛りはあると思うので、それを許容すればいいだけと思う。
小学校ワークショップ
日時:2月7日(水)11:45~12:45
場所:SKDSSA 小学校
人数:20人
内容は『ゴミの分別』について。
全5回の授業の2回目。
他の学校でも同じ授業をやったことがあったので、その反省も踏まえて実施。
- アイスブレイク(パチパチインパルス)
- 前回の授業の振り返り
- 今日の授業テーマ説明
- 分別ゲーム(対戦形式にして何も教えないで一回と、ヒントシートを見せてからもう一回の計二回対戦)
- まとめ、小テスト
- 日本語教室
時間にして約1時間。
ゆっくり喋って実施すると結構あっという間に終わった。
子供たちは1回目の時に比べて少し慣れたのもあって、前回よりも喋ってくれるようになった。
反応がよかったのは、アイスブレイク、分別ゲーム、日本語教室。
やっぱり体動かしたり、グループで話し合ったりしながらやるやつは面白いみたい。
あと日本語も意外とみんな知ってたりして、びっくり。
全5回の中で少しずつ単語増やして教えてみよう。
来週は振り返りの時に、
数人に前に出てきてもらってもう一回分別をしてもらうのと、小テストの振り返りをするのを忘れないようにしよう。
あと残り3回でやりたいこと考えてると、全5回でも時間足りないなーと思ったり。
クラスに入る前はうまくやれるかなーとか反応悪いと嫌だなーとか思ったりもするけど、やり始めると子供達にも助けられて楽しくやれてるから感謝感謝。
来週もっと楽しんでもらえるように準備していこう。
タバコの話
たまたま休みだったのもあって、外に出ると大家がいて(大家は家の隣に住んでいる)話をしていて、まだ朝ごはん食べていないって言ったら、じゃあ朝ごはんを食べにいこうということになった。
家の近くのナシルマ(ご飯とおかずをワンプレートにとって食べるマレーシアで定番ご飯)を食べにいって話をしてたら面白い話がいくつかあった。
お父さんはマレーシアに家を18軒持っていると。
え?18軒も?っていう時点でこの人どんだけ金持ちなんだって思うんだけど、その話から仕事の話になった。(お父さんは今58歳なんだけど、早期退職していて今は仕事をしていない)
昔外資系のタバコの会社で働いていたって話は知っていたのだけれど、どんな役割だったかとか聞いたことがなくて。
仕事楽しかったの?とか。どんな仕事内容だったの?とかを改めて聞いてみた。
(※ここからの話は全てが正確に聞き取れている訳じゃないのである程度の私見と予測が入っている)
仕事はタバコの会社で調達の仕事をしていたようで、毎日とても忙しく仕事をしていたらしい。朝8時から夕方5時までが定時だったけど、忙しい時は残業も結構あったらしい。
本社からくるKPIを達成するか否かで評価が決まるのだが、前年より2年連続下がったらクビになるらしい。なので会社に入ったら最低3年は働ける保証があるのだが、KPIを達成出来なかったらクビになるというシンプルな形。
その会社で30年働いて、前年と同じ、または結果達成を繰り返していたみたいなので、しっかりと結果を出していたみたい。
それで家はボーナスを2年貯めて、1軒買うという感じで2年に1度は新しい家を買って増やしていったよう。それで今は18軒。。
ボーナスはかなり良かったって言ってた。
うちの会社だとKPIを達成しなくてもクビになることないし、(最近話題の解雇規定の関係)、KPIは達成しなければならないけど、緊張感とか厳しさが全く違うよなーと。
気持ちだけで達成しようー。て言ってもそれに対する対価や罰みたいな(解雇)といったものがないと怠けてしまうんだろうなと。
対価はボーナスでもポジションでもいいとは思うけど。
当然解雇されない分、気持ちに余裕を持って協力しながら出来るとかそういった良さもあるとは思うけど。
自分が知っている限りで書くと、マレーシアの公務員は解雇とかは無さそう。あくまでもプライベートカンパニー。
ただ公務員でもKPIに対しては達成しなければならないという義務感はかなり感じている(この気持ちはむしろボスを恐れてやらなければという方がでかいように感じるけど)。
と、話しながらいろんなことを感じた。
あとは、偽造品が横行している問題についても。
しかもその偽造品の横行を政府はその会社から賄賂をもらうことで認めている、とか。
だからマレーシア政府はクソだ、みたいなことを言ってた。
この前乗ったタクシーの運転手(インド系)の人もマレーシア政府の人間は金のことばかり考えていて全然ダメだ。と言ってて、家を建てるのも税金とか販売価格を上げて、その値上げぶんは全部自分の懐に入るように根回ししているとか。
なんかすげー汚いことやってる、あいつらはと言ってて、政治系の話とは基本的にあまりしないようにしているし、勝手に話してきたら聞いてるだけなんだけど批判的な意見しか聞いたことがない。
それだけ政治に関心を持っている人が多いのかもしれないけれど。
朝からなんか面白い話が聞けた。
幼稚園
久しぶりに幼稚園でのワークショップ。
前回行ったのは7月末くらいで、それも州にあるブランチを周っていた時だった。
その際は突然行くってなったりして、丸腰で行った記憶がある。
なのでちゃんとしたワークショップを実施するのは実質今回が初めてのようなもの。
何をやろうかなあと考えていたのだけれど、幼児向けなので、とにかくシンプルに楽しめるものにしようとこんな感じに。
- 自己紹介
- 日本紹介(日本語も)
- 環境について考えてもらう絵を見せて問いかける
- ゴミ拾いゲーム(玉入れみたいな)
- 分別クイズ
- 終わり
トータル同僚が話したのも合わせて1時間くらいといったところ。
子供たちは少し恥ずかしがっていたのか、
問いかけに対して何人かは勢いよく手をあげるものの、前に出てくると答えが言えなくなるといった感じ。
まあそれでもゴミ拾いゲームの時はかなり盛り上がって楽しかった。
反省を2点。
子供たちが文字が読めるかどうかの考慮。今日の子供達に日本語を教える時アルファベットが読めるのか、読めないのかが際どかった。なので結局発音してリピートしてもらった。
質問レベルをもっと簡単にする。質問していることが理解できているか、全く知らないかどちらか分からないが、反応が悪い時があった。それは先生の協力も得ながら改善して、絶対知っているであろう内容に変更したりしよう。
今月は本当多くて、今後10回くらいは幼稚園に今月中に行く予定なので、内容をブラッシュアップしていこうと思う。
しかし、マレーシアの子供達は本当に可愛らしい。
同僚の子供がいる幼稚園だったのだけれど、彼女は知り合いが来たってことでとても楽しそうだった。